「大学IR データの分析・解釈・活用」ワークショップを開催しました。
<報告者:松河 秀哉>
2016年9月2日の13;30から、東北大学川内北キャンパスマルチメディア教育研究棟 1 階 101教室で「大学IR データの分析・解釈・活用」と題した
ワークワークショップが開催されました。
ワークショップは、学内外から研究者・事務職員・学生など様々な立場の参加者29名にご参加いただき、熱気あふれるなかはじまりました。冒頭の杉本センター長からの挨拶のあと、講師役を務める串本准教授から、まずデータ分析のとらえ方について講義が行われました。講義の内容は、大学内のデータの分析を念頭に置いた上で、母集団とサンプルといったデータの信頼性に関わる基本的な知識にはじまり、分析したデータを解釈するときに必要となる、絶対評価・相対評価といった概念や因果関係と相関関係の違いなど、データの分析・解釈・報告を行っていく時の基礎となる部分を解説するものでした。
講義に引き続き、実際のデータをつかった分析講習が行われました。ここでは、当センターが過去に実施した調査をもとに、調査票表を作成する際の注意やと調査票とデータの対応などの説明がなされたあと、100件のサンプルデータが各参加者の端末に配布されました。各参加者は講師が示す例を見ながら、エクセル上で実際に手を動かし、円グラフや棒グラフを作成して、そこからデータの現状やデータに隠された因果を読み取るというワークを行いました。ワーク中はCIRのメンバーが机間巡視を行い、エクセルの使い方についてサポートしました。
参加者ごとにワークをこなしたあとは、4人一組のグループを作り、グループワークを行いました。グループワークでは、サンプルデータをつかって、二つ以上の質問を関連させた分析を行い、教育改善に関する提言を行うことを目指しました。この目的を達成するためには、これまで学んだ講義やワークの知識を駆使する必要があり、各グループでは、メンバーがそれぞれの知識や経験から分析の観点を出し合って、活発に議論が行われていました。各クループは最後に議論の結果をスライドにまとめ、プレゼンテーションを作成しました。
時間の関係上、すべてのグループが発表を行うことは出来ませんでしたが、3グループのメンバーに発表をお願いし、他のグループのメンバーからの質疑応答も行いました。3グループのプレゼンはどれも説得力のある素晴らしいものでしたが、他のグループも同じデータについて様々な角度から検討を重ねていたためか、大変鋭い観点からいくつも質問が繰り出され、発表時間は大盛況のうちに終了しました。
全体を通して4時間以上の長丁場でしたが、参加者からは「非常に役に立った」という意見や、「さらに深めた分析方法を教えてほしい」という意見など、大変ポジティブな反応を多数いただくことが出来ました。こうした声にに応えるために、今後も継続的に新たな分析手法を取り上げたワークショップを企画するなど、みなさまの期待にそえるさまざまな機会を提案していきたいとおもっています。